20代の頃から頬骨周りのシミに悩んでいました。
シミの正体はさまざまな種類のシミの複合体だったのですが、最も厄介だったのはADMです。
ADMの診断は専門の皮膚科医でも難しいんだそうです。
私のシミをADMだと見抜けた医師は7人中2人でした。
私がADM診断を受けるまでの過程をまとめておきます。
わかりやすいADMとわかりにくいADM
私はADMを治療したくて6つのクリニックを回りました。
でもなかなかADMという診断はおりませんでした。
一般的なADMの特徴
ADMはシミではなく、アザという方が正しいんだそうです。
皮膚の中では、一般的にシミと言われるものよりも深い位置に色素が沈着するのがADMの特徴の一つだそうです。
ADM(後天性真皮メラノサイトーシス)
- 特徴: ADMは真皮(表皮の下の皮膚層)にメラニン色素が沈着することで特徴づけられます。このため、色素斑は青灰色または青黒色を呈することが多く、表皮の色素斑よりも深い色に見えます。頬骨周辺、額、こめかみ、鼻などに左右対称に広がることも特徴です。
- 原因: ADMは珍しい皮膚病変で、原因は特定されていません。慢性的な日光の曝露が関与している可能性があります。
- 治療: ADMの治療は難しく、標準的な美白治療やレーザー治療では効果がありません。真皮層に届く波長の専用レーザーでの治療が必要とあります。また、治療期間も3~6ヶ月おきに複数回のレーザー照射が必要で長期間の治療計画となります。見えないほどに薄くすることはできても完全に消し去ることはできないと言われています。
ADMは保険診療が受けられるクリニックがあります。
私は自分の治療歴からADMだと自己判断。保険診療で治療できるクリニックを探しました!
私のADM(実物写真)
一般的なADMに対して、私のADMは見分けにくかったようです。
主治医の診察によると、の青くマークしたシミはADMです。
どうですか?
ADMの特徴に当てはまると思いますか?
ADMは誤診の連続だった
さて、では私が受けてきた誤診を振り返ってみます。
頬骨まわりのシミを消したいという主訴で複数の美容皮膚科を受診。
シミが気になり出した年齢:20代前半
これまでの治療歴:フォトRF5回、ピコトーニング10回、トラネキサム酸+シナール等の内服継続中、トレチノイン+ハイドロキノンクリーム2ヶ月を3クール
治療で消えたシミもあったけど、一番気になる頬骨まわりのシミは全く消えず、薄くもならなかった
私は自己診断でADMだと思っているので、保険診療をしてほしくてクリニックをいくつも回りました。
6院中5院が誤診?
クリニックA「雀卵斑ですね」
クリニックB「ADMでしょう」
(注)湘南美容クリニックの池袋東口院です。「湘南では保険診療をしていないので保険診療ができるクリニックに行っては?」と提案されました。
クリニックC「ADMはもっとグレーがかっているのでちがいます。日光性の色素斑です」
クリニックD「肝斑のようなので内服もおすすめです」
クリニックE「ジャクランパン!小さい頃からあったよね?え?ない?うん、覚えてないのね、あったはずよ。」
クリニックF「肝斑の出始め!希望なら内服と外用薬始めたら?」
・・・もうね、この辺で心が折れかけました。
皮膚科の先生、私がそれまでにいろんな治療をしたけど効果がなかったという話をしてもあんまり聞いてくれないんです。
他院での治療経験を説明しても「使う機器が合ってなかったのよ」「出力が弱かったかもね」と適当に流されました。
どの先生もADMじゃないというならちがうのかなと思いつつ、湘南で親切で丁寧な診察だったY先生が「ADMでしょう」と言ってくれて、自分でもそうだと思っていたので諦められませんでした。
だってどうせなら3割負担の保険診療で治療したいじゃん・・・!
普通のレーザー治療してたら時間もお金も無駄だから、とにかくADMに適した治療がしたかったんです。
7院目で「ADM」と診断がおりる
そして最後です。
7院目のクリニックでやっとADMと診断され、保険適用のレーザー治療を受けられることになりました。
実は7つめのクリニックでもすぐにADMという診断をしてもらえたわけではありませんでした。
院長のO先生は当初「シミの下に肝斑も出てきてるね。肝斑治療をしてから日光性色素斑にはピコレーザーでスポット照射がいいかな。」という感じで、肝斑+日光性色素斑という診断でした。
でも、近くにいた看護師さんにシミが気になり出したのが20代の頃だという話を耳打ちされると、
「え?10年以上前からある?・・・・あー。これはADMかもしれないね。ちょっとわかりにくいけど」
と、特殊なルーペのようなもので私のシミをじっくりと見て診察してくれてからのADM診断だったのです。
どうもいろいろ併発しているからわかりにくいという診察でした。
ADMで間違いなさそうですが、このままだと非常に鑑別がしづらいです
どのシミがADMなのか一つひとつを鑑別するために、まずは消せるシミや肝斑をきれいにすることをおすすめされました。
ADMがはっきりと見える状態にしてからADMと思われるシミを一つずつ特定し、Qスイッチアレキサンドライトレーザーで治療をするという流れになりました。
まずは肝斑の治療をするため、トラネキサム酸の内服とトレチノイン+ハイドロキノンクリームを処方してもらいました。
なかなかADMという診断をもらえずにいましたが、今回このクリニックで診断をもらえたことで私のしみ治療計画は大きく前進。
とりあえずおすすめされたとおり、内服とクリームで肝斑撃退に努めます。
私がADMで誤診された理由
皮膚科医の大半が「ADMではない」と言い切ったほど、私のADMが見分けにくい理由を考えてみました。
色調が青くない
私のADMは色味が青くないです。
グレーといえばグレーっぽいですが、茶色さも感じる色です。
色味だけ見ると典型的なADMの特徴には当てはまりません。
薄く、少ない
私のADMは数も典型例に比べると薄くて少なく見えます。
まじまじと探しながら見ると結構あるのですが、全体的に薄く少なく見えます。
ADMの典型例では比較的濃くくっきりとしたシミがたくさん出ている方が多いようなので、色が薄くて数も少ない私の場合はADMと判断しづらかったようです。
肝斑を併発していた
ADMと同じ位置にモヤモヤと肝斑が出始めていました。
自分では気づかないレベルの薄さでしたが、肝斑が重なっているので識別がしづらかったようです。
肝斑が出る前、20代にクリニックに言っていたら診断はちがったかもしれません。
誤診と言っていますが、私の場合は色々なシミが複合してできていたので、どのクリニックの先生も私がほしい診断をしてくれなかっただけであって必ずしも誤診だったわけではないのかもしれません。
ADM治療までにやった美容医療
典型的なADMの方で20代の若い方なら診断も早いかもしれませんが、私のように35歳で普通のしみ・そばかすや肝斑も併発している場合は要注意。
ADM以外のシミをきれいにしてからでないと鑑別しにくいことがあるようです。
もしかして私もADMかな?と疑っている方は、まず先に消せるシミから消してみるのがいいと思います。
どうしても消せず、薄くもならない頑固なシミが残れば、それはADMの可能性が残ります。
余計なしみがなければ、皮膚科に行った時もADMという診察をしてもらいやすくなります。
私がADM診断を受けるまでに受けた美容医療の中で有効だったと思うものをご紹介します。
フォトRF
フォトフェイシャルはおすすめです。
フォト系治療はADMには効果がありませんが、フォトで消せるシミを消しておくという目的です。
フォトRFを5回やってそばかす、日光性のシミをきれいにし、また全体的な肌のトーンアップが図れました。
私は湘南美容クリニックのフォトRF5回コース(44,000円)をチケット割引で5回コース39,000円で購入しました。
(注)5,000円チケットは誰でも使えますが期間限定です。年末年始・春休み・夏休みは使えません。
まだたくさんシミ残っててきれいではないですが、日光性のシミが薄くなってADMが目立つようになってきています。
美容内服セット
肝斑が出始めていたので、美容内服と外用薬も併用しています。
美容内服:トラネキサム酸、シナール、タチオン
外用薬:トレチノイン、ハイドロキノン
美容内服はシミ治療をするなら飲んでおいた方が絶対的によいです。
加齢とともにシミができやすくなってきているので、シミが増えるのを予防する目的でも内服は効果的です。
外用薬(トレチノイン+ハイドロキノン)
トレチノインとハイドロキノンの組み合わせは肌のターンオーバーサイクルを加速させ漂白する作用があるので、肝斑に限らずシミ、くすみに効果があります。
最初だけ赤みや皮向けがありますが、そこを我慢して続けていくとだんだんと肌質がよくなっていく実感が得られるようになります。
私は開始1ヶ月くらいは効果がわかりませんでしたが、丸2ヶ月経つ頃にはトーンアップした実感がありました。
内服と外用薬を2ヶ月続けた結果がこちらです。
うーん・・・写真だと実にわかりにくいですが、肉眼ではモヤモヤし始めていた肝斑の予備軍は薄くなりました。
むしろADMが際立ってきましたよね。
逆に、いろいろやってもADMには全く効かないとういことがわかります。
ADM治療はQスイッチアレキサンドライトレーザー
さて、こうしてわかりにくかった医師泣かせのADMもそれなりに見やすくなってきたので、いよいよ治療を開始します。
ADMは皮膚の深い層真皮にメラニン色素が存在するため、その層に届く波長のレーザーを当てないといけません。
ADMは波長のあったレーザーを当てても1回で取りきることは難しいらしいです。
皮膚の深い層なのでターンオーバーもしにくい部分です。
半年おきに3回くらいはQスイッチレーザーを当てることになるそうです。
ADM治療に約2年もかかるということになりますよね。
私はこれからQスイッチアレキサンドライトレーザーでの治療を開始します。
また治療が進んだら経過を写真付きでアップしますね!
まとめ:ADM治療の心得
シミ治療はシミの判別が難しいと言われますが、ADMは特に難しいと思います。
いろいろな美肌治療を受けているけどシミが全然薄くならない、むしろシミが目立ってきた!という場合にはADMの可能性もあるかもしれません。
ADMは専門の医師でも誤診することがあるというのが私の経験でわかりました。
ほかのシミと併発している場合は特に誤診されやすいです。
ADMだと鑑別してくれた医師は7人中2人だけでクリニック探しは苦労しましたが、最初にADMだと話してくれた湘南美容クリニックのY先生、そして今ADMの治療をしてくださっているM先生には感謝です。
自分に合うクリニック選びは骨が折れる作業ですが、がんばりましょう!
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